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2005年2月11日 (金)

古農家改修記

去年夏の終わりに手に入れた、ここ埼玉県比企郡吉見町にある、古い農家に、ようやく本格的に移ることになりました。
2階建ての母屋に農作業に使っていた鉄骨の2階屋、用途が謎の高床式倉庫、米蔵、井戸小屋、そしてお稲荷さんまである昔からの農家、300坪以上。広々とした畑、田んぼの中に建っています。
そんな吉見で、秋からやってきたことといえば、ひたすら膨大な量の家庭ごみの処分。荷車や、さびた自転車、乳母車、何が入っているのか不明の恐ろしげな薬品びん、などなど、分別も不可能な品物が敷地のいたるところから出てきました。見る人が見れば、貴重な品も混ざっているのかもしれませんが。
けれども、それらを片付けていくと、母屋の2階の見事な小屋組みが姿を現しました。昭和初期に当時の「古材」で組みなおされたという、曲がりうねった黒光りする美しい梁の連なり、その上には、今ではめったに見ることのない、杉皮で葺かれた屋根の下地、そして竹の木舞に荒木田の壁が、しっかりと家を守っていました。重要文化財でもなんでもない、少し前までは当たり前に作られていた普通の農家の家ですが、ずっと見ていても飽きることがない美しさと素材の持つ力強さを感じずにはいられません。今同じものを建てようとすれば、ある意味贅沢なものになってしまうのでしょう。
埃まみれでまだ写真をお見せするには、家が恥ずかしがりそうなので、もうすこしきれいにしてから、ここに載せたいと思います。
この農家はもともと私たちが材木を保管したり、職人さんに木を刻んだりしてもらうための作業場として手にいれたのですが、おまけのようについてきた、米蔵や金柑、りんごなど実のなる木々、そして勝手に使っていいよといわれている畑を眺めていると、いままで都会ではできないとあきらめていたことが、ここではできそうな気がしてきます。たとえば、陶芸の窯とか、思いっきり染色をして干すとか、日がな一日機織とか、自給自足めいたことができそうな・・・。本当の「自然な生活」の舞台がここに用意されているような気がしてきました。埃とくもの巣に負けずにこれからも手を入れていくつもりです。


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