国産杉の木のイス、テスト中!
木のイス、といえば、ナラやブナ、クルミなどの堅い広葉樹と決まっていました。
でも、重いのでお年寄りや子供たちにとっては、ひょいっと片手で・・・という品物ではない。
しかも値段も「重い」。
とてもよい木のイスを作っている木工作家さんたちにも出会ってきましたが、
この2点についてどうしても思いがかみ合わなくて、半ばあきらめていました。
でも、杉という軽くて温かい、しかも今日本の山に間伐もされずに打ち捨てられている木を
いつも使っている私は、触れれば触れるほど、杉っていいなあと思うのです。
軽い、空気をたくさん含んでいるので、あったかい。
木目も日本人が古い家を見るときに感じる懐かしさそのまま。
杉にほれ込んでいる私は、どうしても杉でイスをつくりたいと、近所の木工房に無理をお願いしました。
木工家は杉を扱うことはほとんどありません。
広葉樹のほうが身が詰まっていて加工しやすいこと、
細くつくっても、強度があるので、デザインの自由度が高いことなどが理由のようです。
杉のほうが柔らかいから楽なのでは?というのは、逆で、
柔らかいだけに微妙なところで木が欠けて飛んでいってしまう、その割に節の部分は言うことを聞かない
カーブをつけたり、細く作ろうとすると、大変面倒な木だということでした。
試行錯誤する中で、基本となるイスが出来上がってきたのは、昨年末のことでした。
そのカタチは、今まで見てきた杉の椅子の中で、一番イメージにぴったりのものでした。
早速、強度のテスト開始。
小学校の木のイスのテストで、60キロの重しを載せてガタンゴトン、
5000回揺らすというのがあることを知りました。
うーん、そんなに揺らして、こわれないのかな?
残念ながら60キロはありませんが、私が馬乗りになってやってみました。
このテスト、お馬さん遊びの気分ではじめは楽しかったのですが、
結構疲れます。(ダイエットのロデオなんとかに似ていますが、効果は・・・?)
1月末、3000回を過ぎたあたりで、少し緩みが出てきました。
でも、座るにはまったく問題なく、踏み台として乗っても安心でした。
毎日馬乗りになっていると愛着もひとしおです。(笑)
現在4300回目。ゴールが見えてきました。
この気持ちいい杉の感触をみなさんにも味わってもらえたら、うれしい。
日本の森をこの一脚で救えるわけではないけれど、
想いをカタチにすることが大切!と信じています。
ぜひお店に座りに来てください。お待ちしてます。
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