多摩川源流の村
多摩川源流の一つ、小菅川の流れる村、小菅村へ行ってきました。
大菩薩峠などの山々に抱かれた、水が豊富で温泉も湧く自然いっぱいの村です。
私が丁稚のころからとてもお世話になり、
長年多摩川や野川などの流域の自然や文化に深く関わってこられた
建築家神谷博さんを通じて、この村とご縁を持つことができました。
針葉樹が中心の奥多摩の山ですが、
植林できないような場所にはたくさんの広葉樹があります。
自然の営みのなかで倒れたりしてしまった広葉樹を
村のNPOのみなさんが木材としてなんとか生かせないものかと
製材加工に試行錯誤しているとのことでした。
小菅村は山梨県になりますが、水系でいうと多摩川に注ぐため、
東京の大切な水源地となっています。
よく、○○県の材料で家を建てようという話を聞きますが、
自然の目で見ると、そんなにきっちりと線引きする必要はないのかもしれません。
昔は材木を運ぶ手段は川でしたから、
流域ごとに見ることは、ごく自然なような気がします。
私のいる国立市はちょうど多摩川の中流域。
小菅の清らかな源流の水がここまで届いていることを想像すると、
壮大な(?)つながりを感じます。
神谷さん、村のNPOのみなさんと、自然乾燥中の材木を前にハイチーズ。
今回の木は、シオジ。
タモに似た、白っぽく木目のはっきりした美しい材。
渓谷沿いに自生する木で、30mにもなるそうです。
このシオジは、沢に自生していて、自然に倒れていたもの。
ただでさえ急峻な多摩の山。
引き上げるだけでも、どれほど大変だっただろうかと想像します。
どんなものが出来上がるか、今から楽しみです。