東京の和紙
東京にも和紙漉きの里があると聞き、訪ねてきました。
あきる野市にある、「軍道紙」ぐんどうがみ という紙です。
とだえかけた軍道紙を復活させようと、若手の漉き手さんたちが頑張っています。
入口には、背の丈を大きく超える草のような木のようなものが植わっています。
これが楮(こうぞ)。
根元近くから刈り取って、1年でこんなに伸びるのだそうです。
伸びた分だけ採っていくので、木を倒すことなく、循環利用することができるエコロジカルな素材です。
近年は和紙の生産地でこうして楮を栽培しているのはめずらしく、
減少し高価になった国産楮よりも、安価なタイ楮が主流なのだそうです。
こちらでは地元産、国内産、国外産の3種類の原料を使い分けていました。
手前の白いプランターに生えているのは、ホテイアオイ。
和紙漉きでは欠かせない、「ねり(のり)」と呼ばれるものの原料です。
ホテイアオイのもつとろみによって、紙を漉くときに原料の繊維がほどよく分散し、
沈みにくく、漉きやすくなると、以前他の紙すき場で伺ったことがあります。
こうした細やかな紙すきの文化は、日本ならでは。
漉きあがった紙に触れると、ほっとする温かみに溢れていました。
体験紙すきや、漉き舟まるごと漉き放題というすごいコースもありました。
近くに温泉もあります。
問い合わせ:042-596-6000 あきる野ふるさと工房さんへどうぞ。
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