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2015年1月 8日 (木)

「伝統的木造住宅はどこにむかうか」フォーラムに参加してきました。その2

H25省エネ基準は大きく分けて、2つの条件があります。
1つ目は、最初に「分厚いコート」に例えた「外皮」。
2つ目は、住んでから使う冷房や暖房、給湯等で使う
消費エネルギーの合計。
この2つが基準をクリアしていれば、めでたく合格、という内容です。


「伝統的木造」の家は柱や梁が見えていて、土や板で壁をつくっていく
「真壁(しんかべ)」が基本です。
「外皮」である柱や土壁にはどうしても隙間が空きやすいし、
土壁だと壁の中に断熱材を入れるのがそもそも結構難しいのです。

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外壁を全て土壁で設計したこともありますが、断熱材を入れるために
柱を5寸(15㎝)にしてスペースを確保しました。
それでも今回の省エネ基準はクリアできないでしょう。

断熱性は見劣りしますが、隙間があることで、雨漏りしても乾きやすいという
特徴があります。
伝統的木造の家はこの特徴がゆえに軽々と100年は持つ。

それゆえ、1つ目の「外皮」基準のように全身分厚いコートを着るような
構造になっていません。

2つ目の消費エネルギーの合計については、公の用意したソフトに
入力していきます。
不思議なことにエアコンを使わない家でも
エアコンがあることにしないと先に進めない!ようです。

フォーラムでも報告されていましたが、伝統的木造の家を建てるような
人の多くはアンチエアコン派だし、できるだけ余計な家電を持たないように
暮らしていたりする人が多いです。

「入力しやすいようにするため」に作られたソフトのために
実際と違う結果が出てしまうわけで、目的と手段が逆転してます。
(最近、そういうのが多い気がしますが。)

フォーラムでは長年伝統的木造を設計されてきた方々による
調査結果が報告されましたが、やはり現状ではH25省エネ基準を
クリアできるものはなかなか作れないということでした。

「伝統的木造」については、「文化的な側面」を尊重してもらうために
例外を作ってもらうように働きかけていこう、という内容でした。


フォーラムの中で、私がとても面白いなあと思った講演は
宿谷昌則教授のお話でした。
(つづく↓)

「伝統的木造住宅はどこにむかうか」フォーラムに参加してきました。その3

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